目次これは債権差押命令申立書を自分で作るためのコンテンツです
- 目次・債権差押命令申立の参考文献
- 債務名義とは・強制執行とは
- 仮差し押さえ(仮差押)について
- 書式を探す前に調べておくこと
- 債務名義以外に必要な書類
- ここまでのチェック
- 差し押さえる財産・時期について
- 債権差押命令申立の流れ
- 申立前の準備
- 申立書類作成
- その他の書類(申立書提出時)
- その他の書類(取り立て・取り下げ時)
- 転付命令申立について
- 申し立て後に送られてくる書類
- その他の書類(申立準備)
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申立前の準備
申し立て日の決定
債権差押命令申立で、請求債権の元本のほかに遅延損害金の請求を加えたい場合には、申立の日までの遅延損害金をじぶんで計算して申立書に記載する必要があります。計算した遅延損害金は、請求債権目録と差押債権目録の記載に影響します。
このため、まず申立日をいつにするか決めておかないと、事前に申立書類を印刷して準備しておくことができません。
申立書以外の書類の収集
これは、債務名義以外に必要な書類の収集と債務名義に執行文を付与してもらったり送達証明書の発行を受ける作業です。
これらの書類のうち、債務者や第三債務者が法人である場合の登記事項証明書だけが、申立書提出の時点で発行後3ヶ月以内のものが必要と定められています。
特に登記事項証明書は、その法人が登記申請中であれば発行を受けられないものですから、申立日の直前になって慌てないように、一ヶ月程度使って郵送で準備を進めておくことをおすすめします。
予納郵券と執行費用の確認
公正証書を債務名義にする人は、予納郵券というのは初めて耳にすることばかもしれません。債権差押命令申立書の提出にあたって、裁判所指定の金額と組み合わせの郵便切手を申立書類と同時に提出する必要があります。これを予納郵券と言います。
申立後に余った切手は返還されますが、使った切手の一部は申立に用いた費用=執行費用として、差し押さえた債権から一番先に取り立てることができます。そのためには、債権差押命令申立書に適切に執行費用を記載しておく必要があります。
予納郵券の金額は申立をおこなう裁判所ごとに異なる場合が多いため、ウェブサイト等で確認できない場合はその裁判所に電話をかけて、予納郵券の券種と枚数、そのうち執行費用に算入される金額を確認しておきます。
より具体的には
- 申立をおこなう裁判所の電話番号を裁判所ウェブサイトで調べます
- その裁判所に債権執行を扱う部署の存在が読み取れたらその電話番号に
- そうでなければ民事訟廷事務室そのほか訴状の受付を行う部署、あるいは代表番号を調べます
- 電話をかけて、「債権差押命令申立書に添付する、予納郵券の金額と組み合わせ」を尋ねます
- 担当者によっては「債務者と第三債務者の人数」を聞いてきますので答えます。
- 第三債務者の数が未定(複数の銀行に差押を予定する場合など)ならば、債務者・第三債務者各1名の場合と、それらが各1名増加するごとに増加する予納郵券額を聞き取ります
- さらに、この予納郵券額のうち「執行費用に算入される金額」を尋ねます
以上をメモして、以後の計画に反映します。
特に地裁の支部が管轄を有するように思える場合、実際には他の裁判所=地裁の本庁などに債権執行の申立を集約していることがありますので、このやりとりを経て申立を行う裁判所も確定することになります。
この部分について、適当にウェブサイトから推測してわかったような気になる、ということは絶対にやってはいけません。それは申立の遅延または頓挫に直結します。