労働相談の準備(各分野共通)相談事項や資料の整理など
30分の法律相談で回答を得るには、準備が必要です
自分が言いたいことを、相談担当者に話しているだけで30分経ってしまって時間切れ。
30分5千円の有料法律相談を経験された方に、よくある不満です。
しかし複雑なことほど口頭での説明に時間がかかるのは当然です。
たとえば、上記の一文を読み上げたら6〜7秒かかるはずですが、文字にしてあるのを読むなら1秒で済みます。
短時間の労働相談・法律相談であるほど、相談事項を書面で準備しておく効果は高いのです。準備しておかないことによる損失は大きい、ということでもあります。
特に、30分の有料法律相談を受ける方へ事前の準備に30分必要かもしれません
ここからは、有料の法律相談や民事法律扶助による無料法律相談など、相談時間が30分程度に決められている法律相談でもある程度聞きたいことに回答が得られるようにするための準備を説明します。
最近では役所の労働相談でも相談時間を一人30分程度にするという動きが出てきていますが、こちらは時間の経過で一方的に労働相談を打ち切られることはないようです。
その労働相談で、一番知りたいことは?一言でいうと何ですか?
限られた相談時間のなかで回答を得るには、まず相談したいことがら・そのために見せたい資料をどれだけ要領よく相談担当者に示せるかが肝心です。
筆者はこれらの準備ができていない方と労働相談を始める場合、冒頭で
「今日知りたいことや困ってることを、一言で言うと何ですか?」
と聞くことが多いです。これは、労働相談担当者として聞き取りの方向を決めるのと同時に、相談に来た労働者の能力を試す問いでもあるのですが。
この質問に対して、給料が払われない・残業代の単価がおかしいなど、とにかく一言で回答がもらえれば大丈夫です。
そうでなく、経験された事実を話し出すような場合には…短時間ではうまくいかない相談になると覚悟します。
実はあなたも、そんな労働相談になっていませんでしたか?