土地境界・建物の実測平面図作成・簡易な現況測量名古屋市から全国対応
土地(境界)と建物の現況について、実測平面図を司法書士が作成します。
主に裁判手続での利用を想定します。相手方の土地に入れなくても作業できます。
このようなときに
- 概ね100m四方より小さい更地の形状と面積をすぐに知りたい
- 建物・立木などの越境があり、越境箇所や面積を測量図にしたい
- 未登記建物の収去・差押の手続きで裁判所に提出する図面がほしい
- 所有権界を争う訴訟で、測量も裁判手続もわかる相談先が見つからない
- 他の人が依頼した測量業者・測量結果がよくわからない・信頼できない
測量器材と資格による制限
所有権界に関する裁判手続きまたは確定測量をしない不動産売買を想定して、簡易なレーザ測量器材で一筆地周辺の測量をおこないます。
次のような場合、このサービスの利用は適しません。
- 分筆・建物新築など、表示登記や確定測量が目的である
- 筆界が不明で、筆界特定手続・境界確定訴訟を準備している(準備のための相談は可)
- 敷地に立ち入らずに測量した点の位置や距離について、概ね3cm以下の精度を求める
- 測量器材と測量したい箇所との距離が30〜100m(求める精度による)を超える
- 公共座標での測量成果がほしい
依頼費用・作業期間・行う作業
司法書士の費用測量と現況実測平面図作成
測量器材を設置する箇所と測量地への立入可否で費用が決まります。
器材を設置する箇所 | 費用 |
---|---|
敷地内 1箇所 更地または形の単純な越境物 | 上限 44000円 |
敷地外を含み2箇所まで 立入不能な敷地上の建物など | 上限 66000円 |
敷地外を含み4箇所まで 測量する構造物・境界杭が多数ある場合など | 上限 132000円 |
出張相談中に行う、面積・寸法の測定 測量図の作成を要しないものに限る | 上記の半額 |
作業場所までの交通費および日当は別に見積もります
測量および平面図作成にかかる期間
測量する土地建物の所在 | 作業期間の目安 |
---|---|
名古屋市内 | 1週間 |
その他愛知県内 | 1ヶ月 |
静岡・神奈川県・東京都内 東海道本線沿線の市に限る |
ご依頼対応の出張から2週間 |
岐阜・三重県〜京都府・大阪府内 東海道・関西本線沿線の市に限る |
ご依頼対応の出張から2週間 |
ご依頼対応の出張予定名古屋市から出張します
以下の出張時に測量作業ができる場合は交通費を減額します。
測量機材の関係で悪天時には作業できないことがあります。
静岡・関東方面
関西方面
次の出張・事務所からのお知らせ
司法書士が行う作業
- 裁判手続きでの利用を予定する場合、電話による事前相談
- 航空写真・公図・住宅地図など関連資料の収集
- 測量器材設置箇所と費用の見積もり
- 測量作業・関連する裁判手続等の出張相談
- 平面図の作成
依頼人が行う作業
裁判書類として訴状や民事調停申立書などに添付する平面図を作成する場合、図示したい箇所を現地で指し示してください。
上記のほか、現地でかんたんな補助作業を行っていただくことがあります。
司法書士法上の制限について
地方裁判所・高等裁判所での訴訟および申し立ての価額140万円を超える民事調停について、司法書士は法律相談ができません。
これらの事案では、測量箇所の選定について具体的な助言はできません。
測量図はお持ちの資料と依頼人がする測量箇所の指定にしたがって作成できます。
ご依頼により成果が得られない可能性が高い場合はその旨お知らせします。
簡易裁判所への訴訟・民事調停申立(申し立ての価額140万円以下のもの)については、司法書士として境界紛争全般・測量を含む法律相談に応じています。
ご依頼の流れ現況測量・実測平面図作成
STEP 1 関係書類をご用意のうえ、お問い合わせください
このサービスは主に訴訟・調停・不動産執行の申立書類への添付を前提として、司法書士が測量作業をおこない、実測平面図を作成するものです。
不動産登記のご依頼と同時に土地の面積を把握したいときにも対応します。
紛争または契約に関してどのような資料をお持ちか、事前にお聞きします。
STEP 2 書類の内容を検討します
ご依頼の前に、申し立てする手続きや資料の内容、現地の状況を検討します。
ご依頼に適する状況であることを確認したあと、契約書を作成してご依頼をお受けします。
STEP 3 測量実施日時を調整します
測量のご依頼では、ご依頼される方には現地に同行して測量箇所を示していただく必要があります。
現地調査の前後で、裁判書類作成等に関する出張相談を行います。これらの日時と場所を調整します。
STEP 4 現地に訪問して作業をおこないます
打ち合わせで得た情報を反映して、現地で測量作業を行います。
巻尺等で測るのと違い、係争中の土地に立ち入る必要はありません。
形の単純な敷地や構造物は即時に面積・寸法等を測定します。
平面図は測量作業後、1〜2週間で作成してお渡しします。
関連する相談訴訟・調停に関する書類作成など
種類 | 費用(料金) |
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法律相談 2時間 140万円を超えない紛争に限る |
5000円 難易度により、1時間13200円 |
書類作成に関する相談 2時間 | 5000円 難易度により、1時間13200円 |
事務所外で行う各相談 2時間 | 1万円 難易度により、1時間13200円 |
自作した裁判書類の添削 10分 | 550円 難易度により、最大2200円 |
このサービスについて
広くない面積の土地・建物を迅速・安価に測量します
このサービスは、主に一筆の土地について、越境・所有権界・未登記建物に関する裁判手続きや他士業への相談準備に役立てるため安価に測量を行うものです。
当事務所でも従来は、測量業者が作成した図面・成果を用いてきました。
こうした業者は高性能な器材を用いる代わりに最低10〜20万円程度の費用を要する、訴訟に用いることを前提としていないのでそこら中を手当たり次第に測ってもらうしかない、そもそも確実な依頼先が探せない等の点に難がありました。
これらの問題を解決するため、測量を含めた裁判書類作成を受託可能にしました。
精度は測量業者より劣ります
簡単に言うと、測量業者が用いる器材には500mの距離を測って誤差10mm以内といったものが普通に存在するのに対し、当事務所で用いるレーザ測量の器材は距離150mを超えると測定すらできません。
ただ、地方都市周辺で一般的な宅地の面積は100〜300u、一辺の寸法は10〜20mであることが多いため、これらの土地では精度に問題を生じません。
測量機材から測定目標までの距離が長くなるなどの支障がありそうな案件の場合は、事前にお知らせしてご依頼を回避するようにしています。
当事務所で用いる器材の精度は下記のメーカーのサイトに示されているほか、実際の測量作業に応じた実験を繰り返して把握しています。
少なくとも所有権界を争う訴訟で問題ない(物件や範囲を特定でき、強制執行にも支障を生じない)程度には正確な成果を出せるほか、不動産登記制度上の規定もクリアする精度を確保しています。ただしその規定は、測量器材が古い時代にできているので基準を満たすのが簡単なだけだ、ともいえます。
一例を挙げると、大部分の地方都市の市街地(国土調査法施行令別表第四にいう精度区分:甲2)では筆界点相互間の距離について、測量結果から計算で求めた距離と実際に計測した距離との間には、最低5cm強の差があっても許容されています。
当事務所の器材や手法でも、大都市郊外〜農地や山林での基準は十分クリアできるというわけです。
使用器材
ライカジオシステムズのLeica DISTO X4(レーザ距離計)を、測角用架台 DST360に載せたものを活用しています。(メーカーのウェブサイトへ)
器材から対象物までの距離をレーザで測距し角度を測って対象物の位置を座標で記録する、このため測量地に入ったり対象物に触る必要はない、という仕組みは測量業者が用いる器材(ノンプリズムのトータルステーション)と同じです。
しかし、この器材では遠くの目標を正確に照準しにくいため、器材から対象物までの距離によって『精度が落ちるか、測れない』と判断してご依頼を受けないことがあります。
測定した物の長さの誤差
測量器材から測定対象物までの距離により、測定対象物に鋼巻尺を当てるなどして直接測定できたときと比べて、次の誤差が発生します。
これは、立ち入れない敷地内にある建物を測定対象物にするような測量作業で問題になります。
このサービスでは道路上などに測量器材を設置して他人の敷地に立ち入らずに土地建物を測量できますが、その寸法や位置について以下の誤差が避けられません。
- 10mまで 2cm以下
- 30mまで 3cm以下
- 100mまで 5cm以下(補助員が測定対象物に接近できる場合)
- 100mまで 15cm以下(測定対象物に接近できない場合)
これより高精度な測量結果を要する場合は測量器材をレンタルするか測量業者への依頼を要します
担当者について
担当者は司法書士ですが、大学で測量士補登録のための履修を終えています。
このほか土地家屋調査士の補助者として合計1年就労し、彼らの作業手法もいくらか知っています。
さらに司法書士として、土地境界関係の訴訟・調停に関与したことがあるのが特徴といえるでしょう。